借り入れたそのお金を月々返済するだけでも収入の中からある程度の出費が確定することになるので、それだけでかなり生活の中で負担を感じてしまうはず。お金を借り入れる必要があるくらいに金銭面で切迫していたのでしょうから、さらに返済までが余裕で終わらせることができるという人は少ないのではないでしょうか。
それぞれの消費者金融や銀行が設定する金利の数字によって支払う利息が決定しますから、しっかりと事前にどれだけの利息を支払うことになるのかの目測を立てておきましょう。どれだけ利息が発生するのかで、あなたの今後の生活が決まると言っても過言ではありません。
誰しもなるべくスムーズに返済を終わらしたいと考えているはずです。しかし、それを実行する方法を知らないままキャッシングを利用している方が多いのも事実です。
今回は、キャッシング利用者なら必ず知っておくべき、利息を抑えるポイントを紹介していきます。
※利息の計算方法に関してはこちらの記事にまとめています。ぜひ合わせてご覧ください!
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今さら聞けない金利・利息・利子の違い
まずはじめに、「利息」という言葉の正確な意味について確認していきましょう。
キャッシングだけでなくローン全般について回るのが、利息です。同様に、金利や利子もよく聞くキーワードだと思いますが、違いがわからないままにしていませんか?
なんとなくでもお金を借りることができますが、もうちょっと仕組みがわかれば、お金を借りているということが、どれだけのリスクを孕んでいるのかを知るきっかけになります。
というわけで早速、デジタル大辞泉でそれぞれの意味を引いてみました。
「金利」
貸金・預金に対する利子。元金に対する利子の比率。
キャッシングやカードローンでは、基本的に後者の意味でつかわれていますね。「実質金利18.0%」というように記載しているホームページが多く見受けられます。
「利息」
金銭などの使用の対価として、金額と期間とに比例して一定の割合(利率)で支払われる金銭やその他の代替物。
※借入額×金利÷365日×借入期間=発生する利息となります。
だいぶ具体的でわかりやすいですね。お金を借りている、ローンを利用している手数料という意味合いになります。「支払われる」と書いてある通り、お金を貸す側が用いることが多いので、銀行や消費者金融のホームページではよく見受けられます。
「その他の代替物」とありますが、キャッシングではお金以外の手段で借入残高を減らすことはできないので、ご注意ください。
「利子」
金銭の貸借が行われた場合、その使用の対価として借り手が貸し手に支払う金銭。
意味合いが広く感じます。利子は、キャッシングやローンに限らず、個人間でのお金の貸し借りにも使われることがあります。「利子つけて返す」という表現は、創作等でも見かけたことがあるのではないでしょうか。
「借り手が貸し手に支払う」と書いてある通り、お金を借りる側が用いることが多いです。
利息制限法で上限は決まっている
さて言葉の意味合いがわかったところで、次は利息の上限についてご説明いたします。
銀行や消費者金融の金利を見比べていると、数字に若干の違いはあれど、大手の中に金利が年20%を超えているキャッシングはありません。なぜなら法律で上限が決まっているからです。
利息制限法の第一条「利息の制限」をわかりやすくご紹介すると、下記の通りです。
- ①借入額が10万円未満の場合、年20%以下
- ②借入額が10万円~100万円未満の場合、年18%以下
- ③借入額が100万円以上の場合、年15%以下
2006年頃までは、利息に関する法律に抜け穴があったこともあり、「グレーゾーン金利」といって金利が年29.2%もありました。この頃からお金を借りている場合は、「過払い金」といって、払い過ぎた利息の差額を返還してもらうことができるくらいです。
①キャッシングの利息を減らしたいならまずは金利との関連性に注目
上で説明したように、利子の利率が金利であり、その具体的な金額が利息というわけです。つまり、低金利のキャッシング業者を利用すれば、支払う利息もその分減るというわけです。
利息の計算は初心者には少し難しいですが、金利が何%かはTVCMや公式サイトに大きく載っているので、まずはそこに着目していきましょう。
プロミスの公式サイトを見ると、金利4.5%~17.8%と書いていますが、このときに注目したいのは、最低金利(4.5%)でも金利幅でもなく、上限金利(プロミスでいう17.8%の部分)です。
なぜ上限金利を見るべきかというと、キャッシング審査で設定される金利は最低金利よりも最高金利に近いほうが圧倒的に多いからです。
プロミスと金利2.0%~18.0%のカードローンがあるとして、どちらに申し込むか悩んでいるのであれば、絶対的にプロミス(4.5%~17.8%)を選んだほうがお得です。
基本的には上限金利が適用されると考えて、キャッシング業者選びや審査申し込みをするようにしましょう。そうしたほうが、返済計画もしっかりと立てられます。
シンプルに低金利のキャッシング会社を選べば利息は減る
上で紹介したように、上限金利が低い会社に申し込めば利息は減ります。利息節約の最もシンプルな方法ですね。
レイクやアコム、アイフル、プロミスなどの人気銀行カードローン、大手消費者金融のキャッシングは、上限金利が17.8%~18.0%となっています。
更に金利を下げたいという方は、みずほ、りそな、三井住友などの大手銀行カードローンや、セブン、ソニー、イオン銀行などのネット銀行、静岡銀行や愛媛銀行などの地銀カードローンを利用すると、上限金利を14.0%~15.0%におさえることができます。
更に低い金利となると、みずほ銀行カードローンエクゼクティブプランが上限金利7.0%、住信SBIネット銀行MR.カードローン(プレミアムコース)が7.99%で利用できます。
金利の高いキャッシング業者の人気が高いのはなぜ?
上限金利が15%以上の主なキャッシング業者を紹介すると、以下のようになります。
業者名 | タイプ | 上限金利 | 利用限度額 |
---|---|---|---|
新生銀行カードローン レイク | 消費者金融 | 18.0% | 500万円 |
ジャパンネット銀行ネットキャッシング | 銀行カードローン | 18.0% | 1,000万円 |
アコム | 消費者金融 | 18.0% | 800万円 |
アイフル | 消費者金融 | 18.0% | 500万円 |
SMBCモビット | 消費者金融 | 18.0% | 800万円 |
ノーローン | 消費者金融 | 18.0% | 300万円 |
プロミス | 消費者金融 | 17.8% | 500万円 |
オリックス銀行カードローン | 銀行カードローン | 17.8% | 800万円 |
じぶん銀行じぶんローン | 銀行カードローン | 17.5% | 800万円 |
前述の通り、地銀カードローンなどであれば上限金利は15%以下におさえられていますが、プロミス、アコムなどの大手消費者金融のほうが実際は高い人気を誇っています。
上限金利が年15%以上のキャッシング業者のほうが人気があるのは、「審査に通りやすい」という宣伝文句に多くの人が惹かれているからです。
一般的に、低金利のキャッシング業者ほど審査には通りにくいと言われています。そのため、金利18%以下という一般的にもギリギリ利用しやすい上限率でサービス・プランも充実しており、審査の通過率も50%弱と比較的高めなプロミスなどは人気があるわけです。
申し込み者がどれほどお金に困っているか、以前に以前に金融事故はあったかなかったかによって審査に通るキャッシング業者は限られてきます。そのため、人によっては「利息を抑えるために低金利のキャッシング業者に依頼する」という最もシンプルな施策が取れないことがあります。
②無利息期間のサービスを利用する
細かい金利の条件などに頭を痛めるのが嫌な方も多いはずです。それならそもそも支払う利息をゼロにしてしまいましょう。最近盛んになっており、プロミスも提供しているサービスを利用しながらお金を借り入れれば、利息をまったくゼロにすることができます。(※メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要)
この無利息にすることができる期間はその業者によって違うものの、多いのは30日間適用される金利がゼロになるというもの。30日間では返済がすべて終わらないよと思ってしまう人も多いでしょうが、返済期間が30日を越えたとしても等しくお得で、返済する利息分から30日分の利息が引かれることになりますから、結果支払うお金は天引きされることになるでしょう。
これからあなたが思い悩むことになるであろう大きな問題。それを、短い期間に返済を終わらせさえすればゼロにすることができるお得なこのサービス、使わない理由がありません。
無利息サービスを提供している主なキャッシング会社とサービス内容は、以下の通りです。
業者名 | 金利 | 無利息サービスの適用期間 | 利用できる回数 | 適用条件 |
---|---|---|---|---|
新生銀行カードローン レイク | 4.5~18.0% | 契約日の翌日から30日間 | 新規契約時のみ | – |
新生銀行カードローン レイク① | 4.5~18.0% | 契約日の翌日から180日間(借入額5万まで) | 新規契約時のみ | 利用限度額200万円以下 |
ジャパンネット銀行 ネットキャッシング | 2.5~18.0% | 初回借入日の当日から30日間 | 新規契約時のみ | – |
プロミス | 4.5~17.8% | 契約日の翌日から30日間 | 新規契約時のみ | メールアドレスの登録と明細のWeb切り替えが必要 |
アコム | 3.0~18.0% | 契約日の翌日から30日間 | 新規契約時のみ | 返済期日を「35日ごと」に設定 |
アイフル | 4.5~18.0% | 契約日の翌日から30日間 | 新規契約時のみ | – |
ノーローン | 4.9~18.0% | 契約日の翌日から7日間 | 何度でも利用可能 | ※2回め以降は、前回の関西から1ヶ月空ける必要あり |
無利息期間でどれくらい節約できる?
無利息期間はたった30日間ではありますが、通常通り返済をしていったとしても、サービスを受けることで総額に変化があります。
例を出せば、借入額を50万円に設定した場合、無利息サービスを利用しているなら利息は1万円以上節約することができます。
利用するリスクが一切ないサービスなので、積極的に利用していきましょう。
③返済方式に着目して利息を払う回数を減らす
利息は、本来返さなければいけない「元金」に上乗せされている手数料なので、払う回数は少なければ少ないほど良いです。
口座からお金を下ろすときの手数料(108円や216円)のように一律料金ではありませんが、返済が長引くことを避けるためにも返せるときに返すことをおすすめします。
主な2つの返済方式
返済方式で、毎月の返済に含まれる利息の割合も変わります。現在のキャッシングで主に用いられているのは、下記の2つです。
残高スライドリボルビング方式
クレジットカードやカードローンで現在主流となっている方式です。
借入残高に応じて返済額が決まっていて、毎月の負担が軽いというメリットがあります。その一方、負担が軽く返済額が少ないので返済期間が延びて、利息を支払う回数が増えるというデメリットがあります。
元利均等返済方式
残高スライドリボルビング方式と違うのは、毎月の返済額が一定額で決まっていることです。
返済計画が非常に組みやすいメリットがあります。毎月同じ返済額である以上、初期の方は借入残高が多いため、利息の割合が大きく元金の減りが遅いのがデメリットです。しかしそれでも、残高スライドリボルビング方式よりは返済ペースが早いため、早期完済を目指す人向きといえます。
繰り上げ返済を活用して元金を直接減らす
早期完済を目指す人は、繰り上げ返済を積極的に行うべきです。繰り上げ返済とは、毎月の返済期日に関係なく利用者のタイミングで返済することです。
繰り上げ返済は、借りている金額の元金にあてられるというメリットがあります。利息が発生する場合もありますが、1か月分の返済と違って利息が少なく返済しやすいです。利息は積み重ねで大きくなるので、毎月の期日の合間に余裕のある分を振り込むことで、今後の負担を軽くすることができます。
④月々の返済額を少額アップすることで利息を節約
繰り上げ返済がなぜ有利かというと、単純に1度の支払額が上がるので利息の支払い回数が減るからです。
例として、プロミス(上限金利:年17.8%)の借入額を10万円~40万円、月の返済額を1万円と設定すると、以下の通りになります。
借入額 | 10万円 | 20万円 | 30万円 | 40万円 |
利息総額 | 9,043円 | 38,999円 | 99,852円 | 211,025円 |
プロミスで発生する利息は、以下のようになりますが、ここから毎月の返済額を1万円だけ増やして11,000円で計算してみましょう。
借入額 | 10万円 | 20万円 | 30万円 | 40万円 |
利息総額 | 8,218円 | 34,804円 | 87,289円 | 179,111円 |
ご覧のように、月の支払いをたった1,000円増やしただけで、最大3万円ほどの利息差が生まれます。
最近では1,000円単位で借入ができるキャッシング会社も増えていますが、そうしたところを利用してできるだけ細かく借入額を設定したほうが、利息を抑えられてお得ですよ。
⑤おまとめローンを使う
おまとめローンは複数の借入を一本化することのできる便利なローンですが、一般的なカードローンよりも低金利で借りることができるので、複数借りている状態よりも利息は減ります。
そうはいっても理解が難しいと思うので、具体例を用いて紹介します。例えば、あなたが上限金利17.8%の3社から借入額50万円、期間5年でそれぞれ借りていたとします。
それを、東京スター銀行のおまとめローン(上限金利14.8%)を利用すると、以下のようになります。
この計算式ではおまとめローンの借入期間も5年と定めていますが、月2,399円お得なので、月の返済を1,000円増やすだけでも大幅な利息減が見込めますよ。
最大の利息節約法は「できるだけ借入を最小限に留める」
ここまでキャッシングの利息を減らす方法について解説しましたが、とはいえいくら減らすことができたとしても高くつくのが利息です。
こちらとしては必要なだけお金を借りたいのに、1割近い利息がかかってしまうのはなるべく避けたいですよね。
元も子もない話にはなりますが、利息を減らす1番の方法は、借入額自体を減らしてしまうことです。簡単なように思えますが、実はこれが1番難しかったりします。
大抵の人は微妙な加減が分からずに借りすぎてしまったり、あるいは足りなかったりということが起こってしまいます。
こうした状況を防ぐために、特に以下の4ポイントを抑えておきましょう。
- シミュレーターなどを使って徹底的に返済プラン・利用プランを練る
- 1,000円単位の少額から借りられるキャッシング業者を選ぶ
- 金利は低いほうが良いが、審査通過率・サービスなども総合的に考える
- 返済方式・返済額を変えてシミュレーションしてみる(繰り上げ返済がおすすめ)
損することなく、利息を抑えてお得にキャッシングを利用していきましょう!