消費者金融などの貸金業者では、総量規制と呼ばれるルールを守らなければなりません。総量規制とは、他社からの債務も合わせて年収の3分の1を超える融資を行ってはいけないという債務者を守るルールです。
しかしその結果、他社からの債務を抱えている方は、消費者金融からお金を借りにくくなってしまいました。ただ実は、消費者金融でも総量規制を超える額の融資を行える、というのはご存知でしょうか?
つまり、銀行でも消費者金融でも「おまとめローン」であれば総量規制の対象外になり、借入を1つにまとめることが出来るのです。
そこで、今回は消費者金融のおまとめローンの大特集をご紹介いたします。
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総量規制はそもそもどうして作られた?
総量規制は2010年に改正された貸金業法によって定められました。法改正以前のキャッシング業界では、グレーゾーン金利が黙認されていたこともあり、多重債務者になってしまう方や、自己破産にまで追い込まれてしまう方が続出していました。そのため、債務者を守る貸金業法の改正に踏み切ったのです。
2010年の貸金業法の改正は、法定金利を20%と制定するなど、キャッシング業界の大きな変革のきっかけとなり、年収の3分の1以上を超える融資を禁ずる総量規制もそこで定められました。総量規制とは、お金を借りる人たちを守るための法律だと理解していただければと思います。
グレーゾーン金利とは?
グレーゾーン金利とは2010年の法改正まで、キャッシング業界で適用されていた金利帯のことで、利息を定める法律が二つあったことから生まれた隙間をついた違法な金利のことです。しかし、法律に違反していながら刑罰が定められていなかったため、キャッシング会社の多くはこのグレーゾーン金利で融資を行なっていました。
2010年の貸金業法改正によって、このグレーゾーン金利が撤廃されることになり、過去の融資に対しても違法金利の分は過払い金請求が認められるようになりました。この金利の低下と過払い金の支払いから、消費者金融の多くが経営不振となってしまい、最大手の会社までも倒産してしまう結果になりました。
その後、多くの消費者金融は銀行グループの傘下に加わることになり、これにより銀行がキャッシングのノウハウを得たことから、近年の銀行カードローンの躍進が始まったとみられています。
今さら聞けない?「おまとめローン」とは
このように法整備が行われてきましたが、浸透してきたのはここ数年です。利用者の中には、まだまだ債務が残っている方も多くいらっしゃいます。
返済が思うようにいかない利用者が増えすぎてしまうと、債務整理を行う人が増えてしまいます。そうなると、貸金業者は本来返してもらうはずだった利息等を下げられてしまうので大問題です。
そうした背景から「おまとめローン」ができました。複数の借入がある利用者に向けて、借入を1つに借り換えることができるキャッシングです。借りている金額自体は変わりませんが、金利や返済の面で大きく負担を減らすことができます。
基本的にはメリットが多く返済が楽になるおまとめローンですが、場合によっては返済金額が当初の予定よりも増えてしまう可能性があります。
おまとめローンのメリットとデメリット
メリット
①複数の借入が1つにまとまり返済が楽になる
返済回数、金額、期日が統一されて、毎月の負担がぐっと減ります。返済を忘れて遅延損害金による余計な支払をする心配もなくなるので、また一歩完済に近づくことができます。
②毎月の返済金額を調整することができる
借入先が1つになるので、返済額も調整しやすくなります。借入が複数あると、毎月の返済が最低返済額であっても合わせると結局それなりに高くなってしまいます。
③1つにまとめることで限度額が上がり、金利が下がる
借入が複数あると、どの借入も上限金利で借りていることが多いです。
例えば、消費者金融3社から40万円ずつ借りているとすると、すべて18.0%程度の金利が適用されます。これを1つにまとめることで、限度額が100万円をこえて金利を15%程度に下げることができる、という仕組みです。
デメリット
①カードローンと違って「返済のみ」であることがほとんど
原則として、おまとめローンは一度借り換えてからは返済のみとなります。
カードローンは、限度額内で自由に借入や返済ができて便利ですが、おまとめローンは借入ができないので、急な出費には対応しづらい面があります。
②審査が通常よりも難しい
おまとめローンもキャッシングの1つなので、利用するために審査に通る必要があります。借り換えは金額が高くなるため、通常の審査よりも難しくなります。申し込めば誰でも利用できるわけではない点がネックです。
また、申込に必要な書類も増えます。本人確認書類だけでなく、収入証明書類と他社借入の利用明細等が必要になり、より厳しく審査されます。
③結果として返済総額が当初の想定よりも増えてしまうことがある
おまとめローンによって金利が下がらなかった場合や、毎月の返済額が少なすぎる場合、利息を払い過ぎてしまう場合があります。
おまとめローンにまとめることで返済期間が伸びて、利息を払う回数が増えるからです。返済が楽になったからといって返済する金額が少なすぎると、利息の総支払額がどんどん増えるので要注意です。
消費者金融でもおまとめローンができる
ここまで読むと、消費者金融は総量規制のためおまとめローンが出来ないと思われるでしょうが、実は多くの業者で取り組んでいるということをご存知でしょうか。総量規制とは元々債務者を守るために作られたものであるため、債務者が一方的に有利となる場合に限り、定められた限度額を超える融資を行うことが許されるのです。
逆をいえばプロミスなどが行う貸金業法に基づいたおまとめローンであれば、融資を受ける側が一方的に有利な条件であるといえるのです。そのため、多重債務で返済が厳しくなってきたという方は、消費者金融にも積極的におまとめローンの相談をしていただければと思います。
おすすめはアイフルの「かりかえMAX/おまとめMAX」
かりかえMAX | 金利 | 年12.0~17.5% |
借入限度額 | 最大500万円 |
おまとめMAX | 金利 | 年12.0~15.0% |
借入限度額 | 最大500万円 |
ご紹介するのは、大手消費者金融アイフルの「かりかえMAX」と「おまとめMAX」です。この2つの良いところは、消費者金融の平均よりも低金利であることです。おまとめローンは長期的な返済になるので、出来る限り低金利を選ぶことが完済の近道になります。
さて、この2つの違いは主に2つ。1つは見ての通り金利が異なる点、もう1つは利用できる方が分かれる点です。アイフルの利用が初めての方には「かりかえMAX」、これまでに利用したことがある方は「おまとめMAX」というように分かれています。
これまでにアイフルからお金を借りたことがある場合は、積極的におまとめMAXを利用していきたいですね。
銀行カードローンはなぜ総量規制の対象外に?
消費者金融は貸金業者であるため総量規制の対象となっていますが、銀行は貸金業ではないため貸金業法で定められた総量規制の対象とはなりません。そのため、債務を多く抱えている方であっても、銀行からであれば新たに融資を受けることが出来るのです。
また、総量規制によって年収の低い方や、収入のない専業主婦の方がお金を借りられなくなってしまいましたが、銀行では返済能力があると認められさえすれば、融資をうけられるようになっているので助かります。
総量規制の影響からお金を借りられなくて困っているという方は、ぜひ銀行に一度融資の相談をしてみることをおすすめします。