キャッシングを利用した履歴があると、住宅ローンの審査に悪影響を与える危険性があります。返済遅延など繰り返していなければ、そこまで影響は大きくないですが、現在もキャッシングを利用しているという場合、住宅ローンの融資額に大きく影響するので注意しましょう。
また、自動車ローンやクレジットカードなど、他のローンの審査にも影響を与える可能性があるので、キャッシングを利用する際には信用情報を意識するようにしましょう。
キャッシングの審査自体の基準を知りたいという方は、下記の記事をお読みください。
キャッシングの審査基準を徹底解説!審査が不安な人は要チェック!
キャッシング履歴が住宅ローン審査に与える影響
キャッシング履歴があるからといって、住宅ローンの審査に通らなくなるわけではないですが、一般的にキャッシングはお金に困っている人が利用するものなので、融資額が大きい住宅ローンでは、一つのネガティブ要素として捉えられる可能性もあります。
また、過去に利用したことがある方と、現在もキャッシングの返済を続けている方では、審査に与える影響もかなり異なります。
すでにキャッシングを完済している場合
過去にキャッシングを利用したことがあるけれど、すでに完済しているという場合、5年以上時間が空いていると、利用履歴そのものが抹消されている可能性があり、住宅ローンの審査には全く影響を与えません。
完済してから5年未満という場合でも、マイナス情報が記録されていない限り、審査に影響を与えることはないのでご安心ください。しかし、完済があまりに直近の場合は、信用度が少し落ちる可能性もあるので、キャッシングを完済したばかりという方は、住宅ローンへの申し込みを少し待ってもいいでしょう。
現在もキャッシングを返済している場合
現在もキャッシングを返済している場合では、住宅ローンの審査に直接的な影響を与えます。
借入額が少額であれば、そこまで大きく影響を与えることはないですが、100万円単位の借入額がある場合、毎月の返済も多額となるため、住宅ローンの審査には確実に悪影響を及ぼします。
特に消費者金融のキャッシングは金利も高いため、融資を行うにはリスクが高いと判断される可能性もあります。
返済の遅れがなければ審査に大きな影響はない
すでにキャッシングを完済された場合でも、返済を続けている場合でも、一番重要なのが返済の遅延があるかどうかです。
特に、3カ月以上の返済遅延があると、ブラックリストに登録されてしまうため、確実に住宅ローンの審査は通らないでしょう。
逆に、一切の返済遅延をせずに完済していれば、悪影響を与えるどころか、信用情報のプラス評価になることもあります。
住宅ローンの審査で見られるポイント
住宅ローンの審査では、二つのポイントが見られます。
簡単に言えば、顧客の返済能力に関する情報と、信用情報の評価です。
返済能力は単純に年収と融資のバランスを見極め、信用情報では信頼できる顧客かどうか確認をします。
返済比率が30%を超えていないか
住宅ローンの審査では、返済比率が重要な指標となります。
返済比率とは、毎年の年収の中でどれくらいの割合が返済に充てられるかを表す数字で、年収400万円の家庭で毎年100万円返済した場合、返済比率は25%となります。
この返済比率が30%を超えてしまうと、返済が出来なくなるリスクがかなり高くなり、住宅ローンの審査には通りづらくなります。
返済比率を下げる方法としては、年収自体を上げるか、返済年数を長くするしかありません。
といっても、短期間で年収を上げることは難しいため、現実的には返済年数を長くして、毎年の返済額を減らしていくしかありません。
しかし、返済期間が延びるほど、発生する利息は増えてしまうので注意が必要です。
信用情報に傷がついていないか
住宅ローンでも、キャッシングと同じように信用情報がチェックされます。
信用情報には、申し込み情報は借入額など記録されていますが、住宅ローンは返済が長期化することもあり、返済に関する情報は入念にチェックされます。
そのため、キャッシングやクレジットカードの支払いで延滞していると、審査に悪い影響を与える可能性もあります。
また、過去に債務整理をしたことがあると、最低でも5年間は信用情報に事故情報が記録されるため、住宅ローンの審査にも確実に通りません。
キャッシングの信用情報は住宅ローン審査でも見られる?
住宅ローンの審査で見られる信用情報は、どんな種類の住宅ローンを利用するかで異なります。
例えば、銀行の住宅ローンを利用するのであれば、全国銀行個人信用情報センターが所有する信用情報が見られますが、自治体融資の住宅ローンなどを利用した場合、各自治体によって利用する信用情報機関は異なります。
そのため、キャッシング履歴が気になる方は、申し込み先がどの信用情報機関を利用して審査を行うか、事前に把握しておくといいでしょう。
主要な信用情報機関一覧
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信用審査で利用される主な信用情報機関は上記の3つです。
一昔前であれば、金融機関ごとに1種類の信用情報機関にしか加盟していませんでしたが、最近では複数の信用情報機関に加盟するのが当たり前となっており、より細かに信用情報が把握されるようになりました。
そのため、銀行の住宅ローンに申し込みをしたとしても、キャッシング履歴が見逃されるということはありません。
事故情報は共有されるため要注意!
- 重度の返済遅延(3カ月以上or回数が多い)
- 債務整理の記録(任意整理・個人再生・自己破産)
- 特別事項(異議申し立て・移転情報など)
上記の情報は、すべての信用情報機関で共有されるため、あらゆる審査に影響を与えることになります。特に気をつけなければならないのは、重度の返済遅延情報です。
返済遅延は完済してから5年程度で情報が消されますが、完済しないかぎり一生信用情報から消えることはありません。
そのため、うっかり返済を忘れるなんてことがないように、信用情報に関わる契約は記録に残すなりして、絶対に覚えておきましょう。
キャッシング履歴は他のローンにも影響する?
キャッシング履歴は、住宅ローンだけでなく、他のローンにも影響を与えるケースがあります。特にクレジットカードはキャッシングとの関わりも深いため、信用情報は共有されていると考えた方がいいでしょう。
自動車ローン
自動車ローンは、融資先が多岐に渡るため、審査で使われる信用情報機関をある程度自分で選ぶことができます。また、自動車ローンには頭金制度もあり、住宅ローンと比べると融資額も少ないので、過度にキャッシング履歴を気にする必要はありません。
しかし、ブラックでは審査に通らないので、一括払いで購入するしかなくなります。
クレジットカード
クレジットカード会社の多くは、CICに加盟していますが、中にはJICCにも加盟しているカード会社もあります。そのため、消費者金融を利用していると、審査に通りづらくなるというケースも多いです。
しかし、キャッシング枠を設けているクレジットカードであれば、ショッピング枠で実績を作っていくことで、キャッシング枠の審査にも通りやすくなります。
どうしてもお金を借りたい時には、普段利用しているクレジットカードのキャッシング枠を利用してみるといいでしょう。
その他に奨学金や携帯料金などもキャッシングの審査には影響する可能性があります。詳しくはこちらで解説しています。
(キャッシングの審査に落ちる人の特徴と対策!審査のカラクリ教えます!)
キャッシングも住宅ローンも、審査の際には信用情報が見られるため、利用状況が良くなければ審査には悪影響を与えます。
しかし、正しく返済をしていれば、他社の借入があっても信用を落とすことはないので、お金を借りる際は返済日の支払いを徹底するようにしましょう。